火の鳥

バレエ火の鳥は全1幕2場、原作はアファナーシェフのロシア民話集です。その物語の中から火の鳥、イワン王子、不死身のカスチェイなどのお話を混ぜ合わせて、フォーキンが台本を書き、振り付けをしました。音楽はイーゴリ・ストラビンスキーで、「バレエ・リュス」のセルゲイ・ディアギレフの依頼により作曲されたものです。「火の鳥」は「春の祭典」「ペトリューシュカ」と並ぶストラビンスキーの3大バレエの一つに数えられる作品です。1910年6月25日パリオペラ座でディアギレフのバレエ・リュスにより初演されました。

舞台は不死身の魔法使いカスチェイ庭園です。珍しい火の鳥を探して歩いていたイワン王子がこの庭園に迷い込んできます。そこでイワン王子は魔法の木に成る黄金の果実をついばみにやってきた火の鳥を見つけ、捕らえましたが、火の鳥は自分の黄金の羽根をあげるから逃がしてと頼みます。イワン王子は羽根を受け取り火の鳥を逃がしてやりました。火の鳥は大変喜んで、もしも困ったことに遭遇したときに、その羽根を振れば私が助けに行きますよと約束して飛び去っていきました。あたりの様子を見ていると魔法の木の下に13人の王女が現れ戯れています。イワン王子は彼女たちが悪魔に魔法をかけられ、自由を奪われて悲しんでいることを知り・・そしてその中の美しい王女エレーナとイワンは恋に落ちます。

夜が明けると王女達は悪魔の城の中に戻され門は閉ざされ、代わりに魔王のカスチェイの番兵(怪物)達が現れイワン王子は捕まえられてしまいました。そしてカスチェイが魔法をかけようとしたとき、イワン王子は火の鳥にもらった黄金の羽根のことを思い出し、高くかざしてみました。するとどこからか火の鳥が現れ、魔物たちを眠らせて王子を助けてくれました。そして王女たちを助けるため、魔王の魂が入った卵の在処を示し、それを叩き割るよう教えてくれたのです。魂の入った卵が割れると魔王も城も滅び、王女や貴族たちにかけられた魔法も解け、ラストはイワン王子とエレーナ王女の結婚式の場面で幕がおります。

1910年の原典版(全曲版)の構成は次の通りです。

1 序曲

2 カスチェイの魔法の庭園

3 イワンに追われた火の鳥の出現

4 火の鳥の踊り

5 イワンに捕らえられた火の鳥

6 火の鳥の嘆願

7 魔法にかけられた13人の王女の出現

8 黄金の果実と戯れる王女たち

9 イワン王子の突然の出現

10 王女たちのロンド

11 夜明け

12 魔法のカリヨン、カスチェイの番兵(怪物)達の登場とイワンの捕獲

13 不死身の魔王カスチェイの登場

14 カスチェイとイワンの対話

15 王女たちのとりなし

16 火の鳥の出現

17 火の鳥の魔法にかかったカスチェイの手下達の踊り

18 カスチェイ一党の凶悪な踊り

19 火の鳥の子守歌

20 カスチェイの目覚め

21 カスチェイの死、深い闇

22 カスチェイの城と魔法の消滅、石にされていた騎士達の復活と大団円(アポテオーズ、フィナーレのこと)

 

他に組曲1911版、組曲1919版、組曲1945版があり、1919版の組曲が最もよく演奏されています構成は下記の通りです。( )内の数字は原典版の番号

1 序曲(1.2)

2 火の鳥の踊り(3)

3 火の鳥のヴァりエ―ション(4)

4 王女たちのロンド(10)

5 魔王カスチェイの凶悪な踊り(18)

6 子守歌(19)

7 終曲(22)

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