シンデレラ 知っておきたい名作バレエ

バレエ・シンデレラはフランスの詩人ペローの童話集の中のシンデレラという物語にザハロフが振付けし、プロコフィエフの音楽で1945年11月にモスクワのボリショイ劇場で初演されました。音楽は1幕の序奏と名付けられた第1曲から始まり、第2曲ショールの踊り、第3曲シンデレラ、第4曲父親・・・というふうに3幕の第50曲愛を込めて・・まで、全ての曲にタイトルが付けられています。シンデレラと言えばディズニーのアニメ映画のパトリックドイルによる音楽がよく知られています。子供達もカボチャの馬車のシーンのビビディバビディブーや夢はひそかになどの歌を思い浮かべるかもしれません。それに比べるとバレエ・シンデレラに付けられたロシアの作曲家プロコフィエフの音楽は魅力的ではありますが、子供には少々分かりにくいものです。しかしながらバレエのシンデレラは一度見たら忘れられない楽しい舞台です。いろいろな振付家による版がありますが、ここではザハロフ版によるものを紹介しましょう。

幼い頃両親と一緒に暮らすシンデレラの幸せな様子から、母親を亡したシンデレラを慰めるために父親が2人の娘のいる女性と再婚する~というところまでを簡単にプロローグとして演じられた後、第1幕がはじまります。場所はシンデレラの家。成長して美しい娘になったシンデレラですが、父親の再婚後は継母と二人の義姉に、その美貌を妬まれ意地悪ばかりされ、小間使いのようにこき使われる辛い毎日です。しかしシンデレラは物乞いにくる貧しい老婆にいつも自分のパンを分けてあげたり優しい心をいつも持ち続けていました。そんなある日、義姉たちは宮殿のパーティーに招かれます。義姉たちがパーティーに行く準備をする様子がコミカルな音楽にのせて踊られます。洋服屋さんや、宝石屋さん、ダンス教師などが登場し・・思わず笑ってしまう賑やかな場面の中、継母は2人の娘だけを連れて宮殿へ出かけて行きました。1人残されたシンデレラが宮殿のパーティーを夢見ていると、また貧しい老婆が物乞いにやってきます。シンデレラがいつものように優しく迎え入れてお喋りしていると、老婆は美しい仙女に姿を変えていつもの優しい心を褒めてくれました。そして貴方を宮殿の舞踏会に連れていってあげましょうと言って、美しいガラスの靴をシンデレラにプレゼントしてくれます。仙女の魔法にかけられたシンデレラは美しいドレスに身を包み宮殿へと出かけていきますが、その時、夜中の12時になると魔法がとけて元のみすぼらしい服装に戻ってしまうので、12時までに帰って来るよう告げられるのでした。バレエではシンデレラが馬車で宮殿へ向かう森の中で、四季の精や星の精たちが踊る場面も美しく1幕の見せ場となっています。

そして第2幕。幕が上がると、そこはシンデレラが夢にみていた宮殿です。盛大な舞踏会が開かれ貴族たちのパバーヌやマズルカなど華やかな踊りが繰り広げられています。ようやく宮殿に到着したシンデレラはここで王子と出会います。王子はシンデレラのあまりの美しさに一目で恋をしてしまいます。2人は舞踏会から抜け出して時の経つのも忘れて踊り続け、永遠の愛を誓いあうのでした。この場面で踊られる王子とシンデレラの踊りは本当にロマンティックで美しく見ごたえがあります。その時12時の鐘が鳴りだしシンデレラは仙女に言われたことを思い出します。慌てて宮殿から逃げ出したシンデレラはガラスの靴を片方だけ落として行ってしまいました。王子は夢中でシンデレラを追いかけましたが見失ってしまいます。王子はどうしてももう一度シンデレラに会いたくて、残されたガラスの靴を手掛かりに世界中を探してまわる決心をするのでした。

第3幕。国中の靴職人が集められ、世界中を探しますが誰もシンデレラを見つけることができません。王子もガラスの靴を手にあちこちの家を回ってシンデレラを探します。ある日のことシンデレラの家にもガラスの靴を持った王子がやってきました。そして王子はここで遂にもう片方の靴を持っているシンデレラを見つけます。王子は全ての事情を知りもう一度巡り合えたシンデレラを抱きしめ、求婚します。シンデレラと王子は仙女や妖精たちに祝福され結婚しいつまでも幸せに暮らすのでした。

舞台では継母や義姉たちの滑稽な踊りや、洋服屋やカツラ屋さん、靴職人たちが登場する現実的な場面があったり、仙女や森の妖精が出てきてお姫様になったシンデレラが王子と踊る場面があったり~この作品を見ていると、リズミカルな音楽にのって次々に展開していく夢物語にどんどん引き込まれていきます。シンデレラは見ていて解かりやすく子供も大人も楽しめる本当に夢のある素敵なバレエ作品です。

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